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◆ Q & A (質問と解答)
<アドバイス>
・マーブリングコンディションについて!
イメージに有った作品を作るにはキャンバスとなる「水溶液の濃度」と「絵具の濃度」、
そして「オックスゴールの割合」、この三点のバランスが重要と成ります。
季節により温度や湿度の変化が作品制作に影響を与えます。
また、湿度の変化により紙の伸縮・カール等の影響が出ます。
これらを総合して、「マーブリングコンディション」と呼んでいます。
・水溶液の濃度(水溶液の原料とそれに加える水の量の調整は重要です)
※うすい水溶液は絵具が広がりやすいので、動きのある模様に向いています。
濃い水溶液は絵具が広がりにくいので、細かい模様や規則正しい模様を作るのに向いています。
・絵具の練り具合(絵具に含まれる水分量とオックスゴールの比率の調整が重要です)
※絵具を水溶液上に落として3~10cmの円になれば良いバランスといえます。
・気温により水溶液のとろみ具合に変化が有り、暖かいとゆるい状態になりまので考慮して下さい。
・風の当たる場所(エアコン等)は避けて下さい、模様が流れ崩れてしまいます。
・コームやスティックの入れ過ぎは、模様が細かく成りすぎたり色が濁って見える場合が有りますので
加減しましょう。
・転写物(紙等の作品素材)の選択も仕上がりに影響します、また下地処理も大切です。
Q[ 絵具が浮かない ]
A 1-水とオックスゴールを数滴加える。
2-それでも浮かなかったり、小石状にならないのであれば、
絵具が浮きにくくマーブリングに向いてない絵具で有る為、別のメーカーのものに換えます。
(ポスターカラーは比重が大きく浮きにくい、また広がらないので不向きです)
Q[ 絵具が広がらない ]
A 1-水とオックスゴールを数滴加えます。
2-水溶液が濃すぎるので、水を加えて薄めます(トロ味を弱くする)。
Q[ 絵具が広がり過ぎる ]
A 1-絵具に水とオックスゴールを加えすぎているので、絵具を加え、濃く作ります。
2-水溶液がうすすぎるので濃くします。
3-それでも広がり過ぎる場合は、マーブリングに向いてない絵具で有る為、別のメーカーのものに
換えます。
Q[ 丸い小石にならない、角がかけていたり角張ったりしている ]
A 1-水溶液上の汚れが考えられるので、古紙でクリーニングする。
2-絵皿やボトルの中の絵具を筆でよくかき混ぜて、成分の分離を解消します。
3-オックスゴールを数滴加えて調整します。
Q[ 模様が紙に定着しにくい ]
A 1-水溶液上の模様と紙の間に空気が入っていることがあるので、紙全体をフワッと置くのではなく、
紙の両端を持ち、片方向よりゆっくりと徐々に紙を置いて行きます。
2-紙の選択を考える(絵具が吸収されにくい、つるつるした紙はマーブリングには向いていません)
紙の種類によっては、ミョウバン水を紙に十分塗る必要が有ります。
3-絵具を水溶液上に多量に落とし込むと飽和状態となり、紙の吸収能力を超えてしまい定着しにくく
なと同時に、作品や水溶液を汚しますので注意が必要です。
Q[ 紙を水溶液に入れるとカールする ]
A 紙には紙目と呼ばれる繊維の方向があり、特に乾燥している日は縦または横にカールします、
症状の軽い紙は端を押さえれば使用できますが、ひどい紙は不向きと判断して下さい。
Q[ 紙(作品)の”しわ”がプレスしても取れない ]
A 重石で紙をプレスする以外には、アイロンを低温にし、当て布をしてから、丁寧に伸ばします。
(紙の浪打や凹みが大きい場合は、特に注意が必要です。)
Q[ 毎回必ず水溶液をクリーニングするのですか ]
A 新しい模様を作る場合はクリーニングします。
また、制作する作品にもよりますが、トレーに残った絵具を利用し、さらに色をたして、新たな
模様を作るのも面白いものです。
Q[ 水(水道水)をそのままトレーに入れ、使用する事は可能ですか ]
A 水溶液ではなく、水でマーブリングする場合は、油性絵具・ラッカー系塗料・マニキュア・墨汁
などで行います。
(水溶性の絵具は向きません。)
Q[コーム(櫛)を簡単に作れますか)
A 手軽な方法としては、ワンコインショップ等のキッチン用メラミンスポンジを使用します。
ご使用のトレイサイズにカットして、爪楊枝を程よい間隔で刺して行けば、お手軽なコームの完成
です。
Q[マーブル紙の上に文字や絵が描けない)
A マーブル紙の表面に水溶液の幕が厚く残っている場合が有り、インクや絵具をはじく時は、
ニッカー絵具(株)の下塗り液(シーラー)をご使用頂くと描きやすく成ります。
Q[大きなマーブルアートを作りたいが、トレイが無い)
A 1メートルを超える大きさに成るとトレイを使わず、床などに直接パイプや木材で枠を組みます。
強度のある厚手のビニールを引き、そこへ水溶液を満たし制作します。